2018年12月25日 (火)

素敵なクリスマスを

年の瀬の迫ったある日の事、
僕は東北新幹線に乗って東京に向かっていた。
車内は混雑していて座る場所はなかったので
デッキに立って、外の景色を眺めていた。
反対側のドア付近では、座り込んだ若い男性が
ノートパソコンをカタカタと打っている。
 
突然、客室のドアが開いて五十年配の男性(以下オッサン)が
デッキに出てきた。千鳥足。泥酔している様子。
 
そしてなにやらビニール袋をごぞごそと探ると
  
「おい、にーちゃん、飲め」
 
僕に差し出されたのはペッドボトルのお茶だった。
遠慮できぬまま受け取ってしまう。 

同様に反対側のパソコン男性にもそれを押し付ける。
「いや、いいです」男性はモニターに目を落としまま、それを断る。
関わりたくないのだろう。うまいこと断ったなあ。
  
「ああん!?毒はんて入ってねえから!、飲め飲め!」
 
オッサン、僕にそういうので
僕は間髪入れずにペッドボトルの封を切り、一気に喉に流し込んだ。
 
「ほらな。はいってねえだろ」
 
「はい。ありがとうございます。丁度喉が渇いていましたので」
  
「はああ、そりゃあよかった」
 
オッサン、満面の笑みを浮かべる。
すると今度はオッサンちょっと泣きそうな顔になって
 
「1号車のババアどもがよーーーー!うるせえんだよ!
だから、このお茶を配って雰囲気よく静かにしてもらいたかったんだけどよ!
いぶかしがるばっかりでナ!!!俺はぁ!!!怪しいもんじゃねええ!!!」
 
いや、オッサン、怪しいよ。
そりゃそうだ。おっさん。悪いけど。
 
僕は腹を決めて東京に着くまでこのオッサンに寄り添うと決めた。

「にいちゃん、どこから乗った???」
 
「宇都宮です」
 
「あああ、じゃあ俺と同じだな!」
 
嘘だ。このオッサンはすでに乗っていた。
東北のどこかだだろう。 
 
「オッサン、今日は新幹線でどこへ?」
 
するとオッサン、またニッコリしてこう言う。
 
「息子に会いに行くのよ」
 
「それは楽しみだな。しばらく会ってなかったんかい」
 
「あああ・・・・それはもう・・・上野で降りるよ」
 
「上野?あそこのホームは地下4階だから、
その足じゃ・・・エレベーターを使うと良いよ」 
 
「なああああ???大丈夫だあああ。俺は何回も上野行ってんだ。大丈夫」
 
「それならいいけど。エレベーター使ってよ」
 
「ああ、大丈夫、大丈夫」
 
間もなく上野に着く。
 
オッサン、たくさん買い込んでしまったお茶を
袋から取り出し、戻しを繰り返している。
 
「これ、どうすっかな」
  
「全部、貰うよ。喉が渇いてたんだ」
 
「ああ、そう、じゃあ貰ってくれる?」
 
オッサン、ニッコリ笑うと袋を渡してくる。
それをぜんぶ受け取る。
 
上野駅に着いてドアが開く。
 
「じゃあ、世話になったな」
 
「息子さんも喜びますよ。気を付けてね」
 
「あんたに会えてよかったよ」
 
「僕もです」
 
「じゃあな、メリークリスマス!」
 
「はい。素敵なクリスマスをお過ごしくださいね」
 
ドアが閉まって、オッサンはすぐに見えなくなった。
 
オッサンから貰った大量のペッドポトルのお茶を
鞄につめ先を急いだ。
 
僕のクリスマスの実話である。

2018年12月23日 (日)

天皇陛下85歳のお誕生日

天皇陛下85歳のお誕生日、心よりお祝い申し上げます。
陛下の常に国民に寄り添い続けるお姿と、戦没者慰霊、
ならびに恒久平和への願い、皇后様を労うお言葉に
感涙致しました。私は日本人に生まれて幸せです。
 
友人の伊牟田氏は一般参賀に参りまして
朝5時半から並んで最前列を確保したそうです!
凄い!!

2018年12月22日 (土)

蒼空はるか第6話 コミティア127頒布

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蒼空はるか第6話!コミティア127にて頒布予定です!
ダイジェストその2

2018年12月17日 (月)

紫電改ワッペン再デザイン

紫電改記念館限定販売のワッペンの再デザインを行っております。
今回はバイクやジャケット好きの方の意見を取り入れましたので
良い仕上がりになったと思います。
なんと四種類!来年の発売となります。

2018年12月14日 (金)

パラオ戦跡本進捗

Zero

本をお預かりしております方、時間がかかって申し訳ございません。
パラオ戦跡本、少しずつですが、進めております。
現在は、このようなビジュアルを加えております。
 
追伸
これにぴったりな曲があります。
千葉和臣(海援隊)の『パラオゼロファイター』という曲です。    

砲雷撃戦!よーい!四十六戦目

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砲雷撃戦!よーい!四十六戦目
2019年1月20日
東京ビッグサイト
艦これオンリーイベント
 
サークルカットできました!
よろしくお願い致します。

2018年12月12日 (水)

有川覚治大尉インタビュー

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飛行第20戦隊中隊長で
戦闘機「隼」「鍾馗」
「疾風」操縦士だった
有川覚治大尉へインタビューに行って参りました。
 
戦後は航空自衛隊の黎明期を築きました。
黎明期にあってはジェット戦闘機パイロット志願者の多い中、
有川氏は当時、見向きもされなかった
ヘリコプターパイロットを熱望。
 
「ヘリコプターは私の念願だったのですよ。多くの戦友が
フィリピンの海へ落ちて戦死しました。その時からずっと
パイロットレスキューをやりたいと思っていました」
 
バートル操縦を最後に空将で退官。

2018年12月10日 (月)

2019年初めイベント予定

砲雷撃戦!よーい!四十六戦目
2019年1月20日
東京ビッグサイト
艦これオンリーイベント
 
COMITIA(コミティア)127
2019年2月17日(日) 11:00~16:00
有明・東京ビッグサイト西1・2ホール
創作オンリーイベント 
 
東京とびもの学会
2019年3月3日
東京都板橋駅前ハイライフプラザいたばし
航空宇宙系オンリーイベント
 
直近では以上、3つのイベントでサークル参加を致します。
いずれも新刊を用意してお待ちしております。
 
お知らせ
コミティア127に関しましては、
売り子さんを募集しています。手が足りないので
ぜひ、よろしくお願い致します!搬入物が重いので
男性の方歓迎です!

OPTION1月号に掲載されました

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疾風のプロペラ設計技師の関口博士が願った平和

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Imgp5793 四式戦「疾風」のプロペラを持たせてもらいました。
ズッシリ重いです。これを2000馬力のエンジンで四枚回すのですね。
色も当時のままです。 
  
なぜ、疾風からプロペラの構造を変えたのか?
少しだけ専門的なことを書きますが、
なるべくわかりやすく説明したいと思いますので
よかったらご覧ください。
 
零戦など、日本機のほとんどは「ハミルトン式」という
プロペラを使っていました。故障も少なく構造も
シンプルで非常にすぐれたプロペラでした。
 
ところが、「疾風」のプロペラの主任技師だった関口博士という方は
疾風から「ラチェ式」という新しい電動の制御方法に変更することを
提言したのです。ハミルトン式でも充分な性能を得られたといいますが
なぜ、リスクとコストをかけて新しい技術を導入したのでしょうか。
 
関口博士は、現在当たり前に行う旅客機の着陸時の逆噴射(ブレーキ
の代わりとして、疾風のプロペラを逆方向に回転させ、
制動距離を短くする設計思想を実現に向けたわけです。
ハミルトン式はプロペラを反対に回す技術が
未熟でしたが、ラチェ式はそれが可能でした。
 
関口博士は
戦争が終わって、将来の民間航空の実現を既に
視野に入れていたのです。
 
大勢の乗客を乗せて飛ぶ旅客機は着陸したとき、重いので
なかなか止まりません。ですから長い滑走路が必要になります。
そこで、プロペラを逆に回してブレーキをかける必要があるのでした。
 
飛行機屋は純粋です。
軍から言われたことをやるだけです。
戦争したいと思う人など誰一人いないでしょう。
だから関口博士も今は戦闘機を作っているけれど、
あえて、面倒なラチェ式を採用したのは、それを応用して
いつかは、誰もが平和な大空を飛べる時代が来る、
そう思っていたのかもしれません。