平和な空は蒼い
『蒼空はるか』
それを子供さんにもわかりやすく描きたくて
佐藤ヤスと漫画をはじめた。蒼空はるか、この作品には
大きなテーマふたつある。ひとつは平和。もうひとつは
産業遺産の伝承である。僕はいくらあっても書き足らない。
蒼空の蒼は硝煙のない、弾丸の飛ばない、真っ青の蒼。
平和な空は蒼い。インタビューしたパイロットの人たちは
みんな、言っていた。平和な空は蒼いと。
駅の跨線橋からあふれでるひとたちは、誰もがみな、
スマホ片手に下ばかり見て歩いている。
高いヒールを溝にひっかけそうになりながら、
革靴をひきずりながら。
上を向いて歩こう。僕たちの頭の上には
いつだって、高い高い、蒼い空がある。
曇り空のときだって、雨だって、その上には蒼い空がある。
空の蒼さに飽きることはない。