雪をかけわけ疾走する200系
角栄が小長啓一秘書官に語った言葉でよく知られたものがある。
角栄は小長に問う。
「君は生まれはどこだ?」小長は「岡山です」と答える。
「岡山なら雪は川端康成のロマンの世界だな。しかし俺にとっては
生活との闘いなんだ」最初に衆議院議員に立候補したときの演説で
「谷川岳ををダイナマイトで吹っ飛ばせば越後に雪は降らない。
太平洋の乾いた風が新潟まで、抜けてる、何、心配いらない。
その工事で出た土砂を日本海に運べば佐渡と陸続きになる」と、
誰も思いつかないような発想で、故郷新潟の問題を解決させる
アイデアを提示したことが角栄の政治家としての出発点だった。
明治から平成初期に至るまで、東京は豊かであったが、
東北や甲信越は貧しく地方格差の解消には血の滲む努力が必要だった。
出典
『日本列島改造論』田中角栄著
『喋らなければ負けだよ』古館伊知郎著
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