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2017年2月12日 (日)

九九式襲撃機パイロット上野さんのインタビュー

今日は陸軍の九九式襲撃機のパイロットだった
上野辰熊さん(元陸軍伍長)にお話を伺ってきました。
お話は主に特攻に行かれた戦友の方のお話が主になりますが、
先ずは、九九式襲撃機という飛行機について一寸触れます。
以下、上野さんのお話です。 
  

「隼など戦闘機は超低空では高度50メートルが限度でしょう。
我々九九式襲撃機(九九襲)は武装して20メートル以下での
高度持続が可能でした。
九九襲は両翼毎にスロットル調整が
できるので
安定した飛行が可能でした。」
 
「訓練では、超低空を這って敵陣に侵入する戦法をやりました。
川面に沿って超低空で飛行するんです。
これで機影は堤防の下に入ってしまうから見えない。
エンジンの音も堤防が壁になって上に吹き抜けてしまいますから、
敵に察知されず敵陣を強襲できるわけです。」

  
以下、上野さんの著書より抜粋。
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各務原飛行場を飛び立ち、木曽川上流の恵那峡で低空に入り
川面を下る、日本ラインを超低空で這い下り、鵜沼の鉄橋(犬山橋)で
急上昇して犬山城上空で、左翼端下に天守の人の顔が見える
くらいに接近して
旋回、その後、濃尾平野を超低空で飛び回り着陸した。
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九九式襲撃機は陸戦での支援に特化した航空機でした。
現代で例えるならA-10でしょうか。配備当初は
主に大陸戦線で、歩兵連隊の火力支援航空機として
敵陣の撃破を行いました。
  
これが昭和19年頃より艦船攻撃に対応すべく
洋上での急降下攻撃訓練が始まります。
そして、特攻機となっていくわけです。
  
こちらの内容も少しずつ進めて参ります。
 
  
※画像は九九式襲撃機洋上迷彩仕様。同型機であるがマーキングは異なる。
http://cs.finescale.com/fsm/m/online/1233987.aspx

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