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2015年1月 7日 (水)

震電

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【震電諸表】J7W1
局地戦闘機震電 全幅11.114m 全長9.76m 全高3.92m
主翼面積20.5㎡ 自重3,525kg 全備重量4,950kg 翼面荷重210kg/㎡
離昇出力2030馬力 最高速度750km/h 巡航速度444km/h
VDM式定速6翅プロペラ 30mm機銃×4

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震電局地戦闘機 J7W1
「震電」(しんでん)は海軍航空技術廠が主導し
九州飛行機が開発を担当した日本海軍の局地戦闘機である。
 
インターセプター(迎撃機)の重要性を認めた海軍は
昭和19年、前例のない重戦闘機の開発に着手した。
 
開発の計画・推進役は空技廠の鶴野正敬博士(技術少佐)で
十八試局地戦闘機「震電」と呼称されたこの戦闘機は
最大速度405ノット(750km/h)と30ミリ機銃4挺の搭載が求められた。
 
この時、最新鋭であった零戦五二型は564km/hで20ミリ2挺であるから
その数値がいかに困難なものであったか理解できる。最高傑作の
レシプロ戦闘機と称されるP-51でも昭和20年に最高速度は704km/h。
 
エンジンは三菱「ハ四三」四二型(MK9D改)を搭載し
公称出力1660馬力、離昇2030馬力を発する。
 
機体デザインは独自のエンテ翼・前翼式(後方にエンジンとプロペラ)に
よって重武装を前方に集中できるメリットがあったほかエンジンが防弾の
役割を担うので、被弾しても搭乗員の命を守ることが可能であった。
 
ただし、緊急脱出時にパイロットが巻き込まれる恐れが非常に高い。
殊に震電は対B-29用戦闘機として敵爆撃機の編隊に突っ込み、
集中砲火を受けるので、一撃離脱したものの被弾後の脱出が想定される。
これについて、テストパイロットを務めた山本重久大尉(この人は紫電改で
空母信濃にも着艦成功している)が空技廠の推進(プロペラ)部の
技術大尉との間で大激論になったと戦後回想している。
 
山本重久大尉 
「集中砲火を受けて撃ち合うパイロットの身にもなって
設計してください」
 
某技術大尉 「できないですねえ」
 
「プロペラ・ボス(プロペラ付け根以下の意)全体を破壊しなくてもプロペラブレード
一枚を飛ばすことができたら、残り五枚はアンバランス
になり、瞬間的に全ブレードが
スッ飛ぶであろう。それもできないのか」

  
「技術的に不可能だ」
 
「不可能を可能にするのが科学で、それをやるのが技術者だ」 
 
「無茶を言うな」
 
「何が無茶だ。なぜやろうとしないのか」
 
「こいつ」
 
山本は憤慨し、自分よりずいぶん古参であろう技術大尉の横っ面を
いやというほどぶんなぐってしまった。 
その後、プロペラを吹き飛ばす技術が開発され 試作が進められた。  
 
震電の翼には22ミリの防漏ゴムを施し
風防ガラス前方は70ミリの防弾仕様となった。
 
この仕様からも震電は汎用性や格闘性能を無視し、対爆撃機用
重戦闘機として誕生し、歩みを始めたといって間違いない。本土領空に
侵入せし敵爆撃機(のちのB-29)に対し、緊急発進、その大馬力を活用して
一気に上昇し、直上より強力な火力を浴びせるものだった。
 
震電プロトタイプ(試験機)の完成・初飛行は昭和20年8月6日
広島へ原爆投下の日だった。九州飛行機、雑餉隈(ざっしょのくま)
製作所から蓆田飛行場(現在の福岡空港)へ運ばれ、
試験飛行を実施。8月8日と合わせて45分間、飛行した。
この飛行の様子は動画フィルムに撮影されており、現在も
市販のDVDなどで見ることができる。
 
エンジンが故障し、製造元である三菱重工に連絡をとっている
間に終戦を迎えた。

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震電はプロペラが後ろに位置する「エンテ翼」と呼ばれる機体です。
九州飛行機が機体デザインを担当し、エンジンは三菱製を搭載しました。
30ミリ火砲と上昇力を備え、B-29邀撃用戦闘機としての活躍が期待されて
いました。
昭和20年、8月、福岡県、雑餉隈(ざっしょのくま)で製造され
近くの陸軍席田飛行場(現・福岡空港)から離陸に成功しましたが、
実戦配備される前に終戦を迎えました。
この機体も史実通り、
雑餉隈仕様を再現して頂きました。

 
SF映画やアニメ、空想戦記で多く登場するため

女性や、幅広い年代に認知度が高く、人気の飛行機であります。
 

※周りのジオラマ素材は篠原が製作したものです。室内撮影のため、背景の青空は
エアブラシで描いたものです。

その独特な形状から震電は人気が高く、架空戦記やSFなど
多くの漫画などに昇華した形で描かれている。
 
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スカイ・イクリプス

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零戦雷電震電

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烈風(改)戦闘機紫電改

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