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2011年10月13日 (木)

「彗星」のプロペラ盗まれる

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パラオ本島(バベルダオブ島)ですが、日本の統治時代には入植地として
それぞれ、朝日村、清水村、大和村、瑞穂村、という名の4つの村がありました。

ここは、その内の旧朝日村付近、
現在のアルモノグイ州です。

小川の側に残るのは、艦上爆撃機「彗星」のエンジンです。
水冷型ですから、鼻先がシャープな一一型か一二型、搭載のものです。
翼の一部も残っています。

日本の飛行機も、制空権を取られる前はこの上空を飛んでいたのですが、
どういった経緯でここにエンジンが残るのかはわかっていません。
ちょうど近くで道路工事をしていた地元の方がいたので、お話を伺ったところ
米軍の飛行機だと勘違いしていました。

道路を挟んだ反対側にはパイナップル加工工場の跡があります。

プロペラが三枚ありますが、これは2010年5月に撮影したもの。

そしてこちらもご覧下さい。
以下は約一年後の2011年6月に撮影したものです。

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プロペラが切断されています。
おそらく、何者かが盗んで鉄屑業者に売ってしまったのでしょう。
切断した際に出た鉄粉がまだ残っていて、ごく最近の犯行だと推測されます。

残る一枚も刃の跡があり、途中で断念したのでしょう。

これは由々しい事態です。

しかし、これも我々日本人の戦争に対する関心の薄さが招いた事件に他なりません。
ダイビングばかりでなく、こうした貴重な戦跡にも関心を向けることで、しっかりと
保護を要請していれば、パラオ当局もきちんとその価値を認識し、防げたことでしょう。

とても残念な事件です。

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