陸軍第十四師団(照)編成表

 

   

於パラオ 昭和十九年九月 井上貞衛師団長
多田督知参謀長
海軍部隊は別記。

  部隊名  指揮官 階級 守備地域
 歩兵第二連隊   歩兵第一大隊    市岡 英衛  大尉   ペリリュー反撃大隊
 中川 州男大佐    歩兵第二大隊  富田 保二  少佐  ペリリュー西地区隊
 (水戸)   歩兵第三大隊  原田 良男  大尉  ペリリュー東地区隊※1 
 砲兵大隊  小林 與平  少佐  ペリリュー本隊直轄
 工兵中隊  五十畑 貞重   大尉  ペリリュー本隊直轄
 通信中隊  岡田 和雄  中尉  ペリリュー本隊直轄
 補給中隊  阿部 善助  中尉  ペリリュー本隊直轄
 衛生中隊  安島 良三  中尉  ペリリュー本隊直轄

  部隊名 指揮官 階級 守備地域
 歩兵第十五連隊   歩兵第一大隊     今野 義雄   少佐   熱産・アルマデン 
 福井 義介大佐   歩兵第二大隊  飯田 義栄  少佐  ペリリュー逆上陸隊      
 (高崎)   歩兵第三大隊  千明 武久  大尉  ペリリュー南地区隊
 歩兵第四大隊 11/20~
 迫撃砲中隊  未到着※2 
 機関銃中隊  未到着※2
 戦車中隊  未到着※2
 工兵中隊
 通信中隊
 衛生中隊

  部隊名  指揮官  階級  守備地域 
 歩兵第五十九連隊   歩兵第一大隊    後藤 丑雄   少佐   アンガウル         
 江口 八郎大佐   歩兵第二大隊  仲森 玲司郎   少佐  アイライ
 (宇都宮)   歩兵第三大隊  アイライ
 歩兵第四大隊 11/20~
 砲兵大隊  近藤 嘉奈夫   大尉   アイライ
 工兵中隊
 通信中隊
 補給中隊
 衛生中隊

  指揮官  階級  守備地域 
 師団直轄   師団戦車隊  天野 国臣  大尉   ペリリュー         
 師団戦車隊 11/24~※3   郡司 三好  大尉  コロール
 師団輜重隊  平原 辰雄  大尉  アイミリーキ
 師団通信隊  有賀 牧男  中尉  ガスパン南東
 師団海上輸送隊  井上 征夫  大佐  ガスパン東
 師団兵器勤務隊  塚本 茂松  大尉  ガスパン西
 師団経理勤務部  岡林 直樹  大佐  瑞穂村北
 師団野戦病院  羽田野 義夫   大佐  朝日村真北

※1) 9/14水府山付近へ転進、中川主力隊と合流。
 
※2) 5/16.17、サイパン出港後、敵潜水艦の雷撃により兵器海没。兵員は救助の後、サイパン
守備隊に編入し玉砕。
 
※3) 南洋第六支隊戦車中隊(宮崎 慶治大尉)と独立自動車第42大隊戦車小隊
(松本 利明少尉)をもって編成。九五式軽戦車17輌編成。
 
独立混成第五十三旅団

  部隊名  指揮官名  階級  守備地域  備考 
 独立混成第53旅団   独立歩兵第346大隊   引野 通廣  少佐  ペリリュー
 (山口武夫少将)   独立歩兵第347大隊  小櫻 八太郎  少佐  ヤップ 第51師団残留者。ヤップ転属し以後49旅団328大隊に名変
 独立歩兵第348大隊  由良 四万吉  中佐  ガスパン西・南拓農場   
 独立歩兵第349大隊  江見 秀夫  大尉  アルコロン・ガラスマオ東 第41師団の残留者および補充追員をもって編成
 独立歩兵第350大隊  山本勝右衛門   大尉  マルキョク西 東部ニューギニア第18軍直轄部隊追員をもって編成
 独立歩兵第351大隊  大里 信義  大尉  アイライ ラバウル第8方面軍関係人員をもって編成
 旅団砲兵隊  神山 茂  少佐  清水村北東 山砲隊第41連隊と野砲第6連隊をもって編成
 旅団工兵隊  麻野間 貞次  大尉  清水村南西

 

独立混成第四十九旅団

  部隊名  指揮官名  階級  守備地域 
 独立混成第49旅団   独立歩兵第330大隊   土井 詮生   中佐   コロール八丁目 
 同・臨時高射隊  小市 広栄  大尉 コロール八丁目

兵站部隊 
 
  指揮官名  階級  守備地域 
 海上機動第1旅団(輸送隊のみ)   村田 光慶   少佐   大和村真東(本隊はマーシャルへ) 
第3船舶輸送パラオ支部  山田 深吾  中佐  マラカル波止場
第57兵站地区隊  長谷川 長  大佐  西東
第123兵站病院  和久井 浩  少佐  アイミリーキ

 
※49旅団、他の大隊はヤップ守備
 
 
将官
■小畑 英良(中将)第31軍司令官、陸士23期。
井上 貞衛(中将)14師団長、高知県出身、陸士20期(昭和18年10月より師団長。
昭和24年グアム裁判により死刑判決。26年1/3終身に減刑釈放。復員、昭和36年10/26没)
■山口 武夫(少将)14師団司令部付 53旅団長、陸士25期。バベルダオブで終戦を迎える。          
村井權治郎(少将)岩手県出身、中川大佐とともにペリリュー玉砕。
 
佐官
■井上 征夫(大佐)師団海上輸送隊、ガスパン東守備、終戦を迎える。
■石井 勇之助(大佐)14師団司令部付、終戦。
■江口 八郎(大佐)59連隊長、佐賀県出身陸士27期、アイライ守備、終戦。
■岡林 直樹(主計大佐)師団経理勤務部、瑞穂村北駐留、終戦を。
■福井 義介(大佐)15連隊長、山口県出身、陸士30期、熱産・アルマデン守備、終戦。
■中川 州男(大佐)2連隊長、熊本県出身、陸士30期、ペリリュー守備隊長、玉砕。
■羽田野 義夫(医大佐)師団野戦病院、朝日村真北駐留、終戦を迎える。
■長谷川 長(大佐)第57兵站地区隊、バベルダオブ西東駐留、終戦。
■西村 盛?(大佐)第23野戦防疫給水部、ガスパン東駐留、終戦。
■土井 詮生(中佐)49旅団独立歩兵第330大隊長、コロール八丁目守備、終戦。
■山田 深吾(中佐)第3船舶輸送パラオ支部、マラカル波止場駐留、終戦。
■由良 四万吉(中佐)独立歩兵第348大隊長、ガスパン西・南拓農場警備、終戦。
■大里 信義(少佐)53旅団第351大隊長、水戸市出身、アイライ守備、終戦。
■飯田 義栄(少佐)2連隊第二大隊長、ペリリュー逆上陸大隊、玉砕。
■小林 與平(少佐)2連隊砲兵大隊長、ペリリュー本隊直轄、玉砕。
■今野 義雄(少佐)15連隊第一大隊長熱産・アルマデン守備、終戦。
■小櫻 八太郎少佐独立歩兵第347大隊東京都第51師団残留者。ヤップへ転属し以後49旅団328大隊に名変。
■後藤 丑雄(少佐)59連隊第一大隊長、長野県出身、35歳、アンガウル守備隊長、玉砕。
■神山 茂(少佐)53旅団砲兵隊長、清水村北東警備。終戦。
■住田 徳雄(少佐)14師団集団自動車隊、アイミリーキで終戦。
■富田 保二(少佐)2連隊第二大隊長、ペリリュー西地区隊、玉砕。
引野 通広(少佐)独立歩兵第346大隊長、鳥取県出身、陸士26期、53歳、
ペリリュー北地区守備隊長。s19年10月2日、自決。
■仲森 玲司郎(少佐)59連隊第二大隊長、アイライで終戦。
■村田 光慶(少佐)海上機動第1旅団(輸送隊のみ)大和村真東において終戦。本隊はマーシャルへ。
■和久井 浩(医少佐)第123兵站病院、通称アイミリーキ和久井病院勤務。
 
尉官
■天野国臣(大尉)師団戦車隊長、福岡県出身、ペリリュー玉砕。
■麻野間 貞次(大尉)53旅団工兵隊ペリリュー反撃大隊、同島玉砕。
■五十畑 貞重(大尉)2連隊工兵中隊長
■市岡 英衛(大尉)2連隊第一大隊長、ペリリュー本隊直轄。同島玉砕。
■井上 英雄(大尉)59連隊作戦主任、東京都出身、アイライ守備、終戦。
■稲森 登(大尉)14師団集団固定通信隊、アイミリーキ北東駐留。終戦。
■後澤 定一(大尉)特設陸上勤務、第七中隊アイミリーキ北東駐留、終戦。
■江見 秀夫(大尉)独立歩兵第349大隊長、アルコロン・ガラスマオ東守備、終戦。
■石川 直二(大尉)軍馬管理隊ガキップ北駐留、終戦。
■小久保 莊三郎(大尉)15連隊海上遊撃隊、ウルクータブル付近で遊撃に敢斗。
■小市 広栄(大尉)49旅団臨時高射隊、コロール八丁目守備、終戦を迎えるも戦犯容疑。
■郡司 三好(大尉)第二次師団戦車隊長、11/24~コロール八丁目駐留。
■近藤 嘉奈夫(大尉)59連隊砲兵大隊長
■千明 武久(大尉)15連隊第三大隊長、群馬県片品村出身、陸士53期、28歳
ペリリュー南地区隊長、9/26同島において戦死。
■塚本 茂松(大尉)師団兵器勤務隊ガスパン西駐留。
■原田 良男(大尉)2連隊、第二大隊長、陸士54期、ペリリュー東地区隊~9/14水府山付近へ転進
中川主力隊と合流、玉砕。
■平原 辰雄(大尉)師団輜重隊長、アイミリーキ駐留。
■山本 勝右衛門(大尉)独立歩兵第350大隊マルキョク西守備。終戦。
■阿部 善助(中尉)2連隊、補給中隊長、ペリリュー本隊直轄、同島において玉砕。
■有賀 牧男(中尉)師団通信隊長、ガスパン南東駐留。
■安島 良三(中尉)2連隊衛生中隊長、ペリリュー本隊直轄、同島において玉砕
■岡田 和雄(中尉)2連隊通信中隊長、ペリリュー本隊直轄、同島において玉砕。
■加藤 史郎(少尉)59連隊、連隊旗手を務めアイライに駐留。