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2013年3月 1日 (金)

硫黄島/蒼穹の旭日旗

硫黄島 硫黄島
硫黄島 硫黄島
 
窓から見えるのはエンジンカウルにマーキングされた

ステンシルくらいで景色は望めない。むき出しの配線や機器類。
私たちは吊り床のような輸送機の席に横並びで座っている。
フラップ作動による油圧音が鳴ると身体 が浮き上がる感覚を覚えた。
高度を下げているのだろう。

吹雪の入間基地を離陸してニ時間四十分、衝撃も感じないままに
輸送機は着陸したようだった。機体が停止するとリヤゲートが縦に開き
差し込 んだ光に目が眩む。

二月の硫黄島は内地の初夏を思わせる風と太陽が実に心地よく
蒼穹に掲げられた旭日旗が映える。輸送機から降りた私たちはエプロンを歩く。
陽炎立ち上る滑走路からの照り返しが眩しく、肌を差す。
半袖の制服を着た航空、海上各自衛隊員の出迎えを受けた。

飛行場からマイクロバスに乗り換えて島内道路を行くと遠くに摺鉢山を 望む。
当初、もっと殺風景なところだと想像していたが、その違いに驚いた。
火山島で半砂漠といえども、背は低いが木々が生い茂り
緑の美しい島という印象だった。

それにしても決して穏やかな雰囲気は無く、隆起し荒々しく切り立った
崖の先は、深々とした群青の海原が広がり、それは生まれて初めて見る
海の色だった。遮るものがない絶海の孤島は見渡す限りの水平線で
遥かに北硫黄島、南硫黄島を望む。

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