くにかぜ B-65P
「くにかぜ」という飛行機をご存知でしょうか。
国土地理院の測量用航空機です。
この写真は初代の「くにかぜ」(以下くにかぜ)で、戦後、日本全国を飛び回り、
上空から写真を撮影して、現在の日本の地図を作りました。くにかぜは
海上自衛隊岩国教育航空隊が国土地理院から写真測量業務を受託し
飛行していました。
この飛行機に搭乗していたのが田中三也さん(元海軍少尉)で、
田中さんは彗星での三度の挺身偵察や343空彩雲隊での活躍ののち
終戦を迎え、戦後は海上自衛隊へ入隊されました。田中さんは
海軍時代に身に着けた技術と知識を発揮し、「くにかぜ」とともに
日本の地図製作に尽力されました。
カーナビやスマホの地図アプリ等、我々は当たり前のように利用していますが
全てはこの小さな飛行機と元海軍ベテラン飛行士によって、
戦後コツコツと築かれてきた賜物なのであります。
くにかぜは現在三代目が運用されていますが、
こちらの初代くにかぜは
現在、つくば市の地図と測量科学館に保存されています。
現役時代の写真は無かったので紹介させて頂きました。
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