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2017年3月31日 (金)

うなぎの神様

日本にはうなぎを食べる習慣の無い(禁忌とされる)
地域がいくつかあり、栃木県の一部もその地域です。
 
地域の子供たちは川遊び中、絶対に
うなぎを捕えてはならず、万が一網などにかかってしまった
それはそれは母に厳しく叱責されました。
  
習慣というのは不思議なもので、ご当地の人々は
それが当たり前過ぎるが故、理由を全く知らない、
深く考えたことはないというのです。
 
それでも禁忌地域で聞き込みを続けると、
いくつかの説がポツリポツリと出てきました。
  
「うなぎは神様だから絶対捕まえてはいけない」
  
「昔、大きな水害があったとき、大うなぎが現れて
水をせき止めてくれたので村が助かった。その恩を忘れてはならない」
 
などなど、お家によって言い伝えが様々ですが
大元の考え方は同じようです。
 
それで現在のところ、答えに一番近いものがあるとするなら
「うなぎは星宮神社(栃木県各地に点在する神社)の神聖な
『のりうま』であるから大切に扱え」というお話しが出てきました。
 
少し進展。キーワードを手に入れました。
 
「のりうま」ってなんですか?と尋ねて歩いたんですけど
有識者でも 
 
「知らん!とにかく、うなぎはのりうまだから食っちゃいかんのだ」
というのです。
  
そこで星宮神社を訪ね、宮司さんに理由をお伺いしてきました。
宮司さんによると、うなぎは、神様そのものではないのですけど、
神様のサブキャラのような位置付けで
古来より大切に扱われてきた、というお話でした。

故に、星の宮神社の氏子さんは鰻を食べる習慣がないということになり
そうした地域は栃木県全体に局地的に分布する形で習慣化しています。
だから、同じ町内で鰻を食べるお宅もあれば、隣の家では
絶対タブーということもよくある話です。

この神話を私が一から説明するには、もう少し勉強しなければ
なりません。
 
引き続き調べていきます。
    
なお、このうなぎの伝説、調べてみると
他には岐阜県などにも存在しているようで、
言い伝えが地方によってやや異なるのが興味深いです。

 
追記
うなぎを食べない習慣は、上記の通り
星宮神社の信者さんに限った話です。
同じ地域でも信仰の違いで、気にせず食べる家庭もあります。

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