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2013年10月 1日 (火)

芸予要塞

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国家存亡の危機を迎えた明治の日本
十九世紀末、西欧諸国の植民地拡大競争は激しくなり
その矛先は世界各地に向けられた。 日本にとっての最大の脅威は
帝政ロシアだった。ロシアは冬でも凍らない港をと、南満州へ進出し、旅順に
軍港を築くとともに極東艦隊を派遣、黄海を手中に収めた。
 
ロシア海軍の進出は、いよいよ直接日本に向けられることとなった。
そして、まさにここ瀬戸内海は要衝であった。 いよいよ日本は国家存亡の
危機を迎え ここ小島に、芸予要塞の一端を構築する。
 
極めて保存状態の良い110年前の戦跡
明治35年(1902)に完成した要塞であったが
明治38年(1905)年、日本は旅順攻略ならびにバルチック艦隊を撃滅し
日露戦争に辛勝。 結果的に小島の要塞が役立つことはなかったが、
要塞に据え付けられていた28cm榴弾砲、2門が旅順攻略戦に
持ち出され、活躍した。現在も非常に保存状態がよく、100年以上前の
戦跡としては極めて稀である。
 
28cm榴弾砲
小島には6門が据え付けられたが
明治37年(1904)日露戦争の勃発により うち2門が旅順要塞の攻略に送られた。
この28cm榴弾砲は NHKドラマ「坂の上の雲」で撮影に用いられたセットで、
撮影終了後 松山市が譲り受け、しばらく松山城で展示されていたが
現在は今治市が譲り受け、ここ小島に渡った。▼
 

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▲芸予要塞(げいよようさい)小島(おしま)へはフェリーで渡る。

フェリーは今治の波止場を出港すると、瀬戸内海に点在するいくつかの島を
巡り、ふたたび今治の波止場へ帰ってくる。
背景は今治造船
 
乗客は、我々のほかには釣り人が数人と、郵便屋さんが
乗っていた。郵便屋さんのフットワークはどこへ行っても軽い。
通勤電車のような感覚のこのフェリーにひょいっと乗り、あっという間に
島の港へ接岸すると、のんびり釣竿を背負った人たちを追い越して
幸先よく手紙を配って行く。
 

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▲探照灯(サーチライト)跡。
戦跡巡りの権威である、S方氏の案内で小島芸予要塞を巡る。
島は周囲3キロほどなので、2時間もあれば全部見学できる。
島には画像のような周回歩道があり、潮の香りと風が心地よい。
釣り人が目立つ。
 

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▲円形の基礎は砲台の跡
放射線を描いて着弾するので、海からは見えない構造。
 

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要塞は役目を終えた後、爆撃演習の標的として
利用された。その際の爆撃で崩れた跡が残る。

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若い人は皆、島を出て行ってしまったのか、民家には空き家が多い。
島の人口は30人。遠くに望む、近代的な来島海峡大橋。
 

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弾薬庫
 

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これは「ハンミョウ」という昆虫。いままで
図鑑でしか見た事がなく、珍しかったので撮った。
瀬戸内海の島々に生息しているようだ。
人が道を歩いていると、進行方向を促すように飛翔するので
別名「道教え」とも呼ばれる。 

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海を見ながら波止場へ戻る。
110年前の歴史を感じ、また自然も素晴らしく綺麗な島だった。
 
芸予要塞小島(げいよようさい・おしま)
アクセス
愛媛県今治市波止浜観光港より
小島行きフェリーで5分。

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