トーキョーローズ原文

(日本本土で初めて米軍を迎え撃ったのは?)

昭和19年11月3日か4日です。

B-29が一機。

上がったのが9000ぐらいしか上がらなかった。
どうにもらなんのですよ。

やっと9000ぐらいまで上ったと思ったら。
スーっと。

見た者はそうはいないと思います。
とにかく、上がったけれど、7000ぐらいから上
飛行機がさっぱり上がってくれない。

そのときは飛燕ですな。

(偵察に来ただけで)

見上げただけです。

報告受けて、我々上がって
もうB-29は東京の西のほうですよ。

我々も5000ぐらいから一旋回しながらこう上がっていくと
あんなに西風が強いなんて知らないわけだ。
気が付いたら、もう霞ヶ浦だ。
もう一旋回したらもう太平洋だ、これは大変だという。

それから西へ西へと、行くんだけれども
ちっとも飛行機が進まん。

だから私がB-29を見たのは霞ヶ浦をすぎとったかもしれない。

とにかく1万メートル上がるのに、そんなことを知らんもんだから。

5000メートルから一旋回、また一旋回、
一旋回するたびに西風が強いですからね。
後ろへ流される。
だから東京よりこっちらへんで
B-29を見た人はいなかっただろうな。
初日は。

(そのとき小林戦隊長は)

そのときの戦隊長はまだ藤田さんですから。

小林さんが来たのは12月ぐらいじゃなかったかな。

一撃おわって、二撃のときはいなかったな。

(B-29が単機偵察に来たのは記録によると11/1です)

高高度の戦闘というのは、本当にびっくりしたですよ。

学校で習ったことと全然違う。

コメント

コメントを投稿