犠牲の価値
最近在日米軍機の事故で大きな話題になっているので少し書きます。
先週は米海兵隊のFA18パイロットの方と航空自衛隊の同じくF-4の
パイロットの方と同じ場所でお話しする機会がありました。
領空侵犯機への対応など色々な事柄をお聞きしました。
パイロットは例外なく勇猛果敢であり、広い広い視野を持っておられます。
日米、双方の意見として
「戦死者が出るからやめろ?何をバカなことを言ってるんだ」
との由。航空自衛隊に関して言えば、世界一の整備水準を誇る為、
航空機の事故は少ないです。またそれらを扱うオペレーターの技術も
非常に高いです。
一方、米海兵隊の機体は意外とボロボロでオイル漏れが放置されていることも
多いです。だから局地的な戦闘においては日本が優れる場面も多いのです。
簡単に言えば少数精鋭です。
しかし、これが大局的観点からすると、実に脆弱でして、
10対10の戦いに於いてクオリティの差で圧勝したとしても
後ろに100の敵増援部隊が控えていたとしたらどうでしょう。
時間・兵站・情報などあらゆる場面から判断したらどうでしょう。
勝てるでしょうか。一人の軍人の戦死者を出さない為に、100人の
民間人死者が出たらどうでしょうか。
戦争に巻き込まれたという場面を考えるならば
もっと広い視野で物事を考えなければならないと感じます。
それには過去から現在、未来という時間軸の中で広いスパンをとって
考えなければならないと感じます。有事と平時の境界線など実に曖昧なもの
だと思います。
※画像はイメージです。
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