カジキ
ブリッジに掲げられているのはアンガウル州旗。
ロックアイランド内の航行は続きます。
海は穏やかですが、エンジンの大きな音がウォンウォン体にまで響きます。
排気管の位置が悪く、排気ガスの匂いが散らずに船内を漂い、これがけっこう堪えます。
・・・ん?何やら、船尾のほうが騒がしい。
直後、ストンとエンジンが止まりました。海上で故障かと思い、焦りました。
しかし、そうではなかったのです。事の正体は
船尾に垂らせれた釣り糸が、ピンと張り、それが右へ左へ暴れ始めたのです。
それを引く屈強な男性がいます。こんな形で釣りをしているとは予想外でした。
定期船ですから、定められた本来なら航路を航行しなければならないのですが
(それが最短距離でもあります)魚の多い海域を選んで大回りしているのです。
長い格闘の末、ついに往生したか、釣り上げられたのはでっかいカジキ!!
周りは歓声を上げています。鋭い角が光っていましたが、それが危険らしく
真っ先に切り落としていました。
キャプテンがそれを見届けるとエンジンを始動し、また穏やかな航行を再開しました。
ふたたび釣り針にエサがつけられ、船尾から海に垂らされました。
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