« 飛行戦隊のシンボル全部描く | メイン | 単語の登録機能 »

2018年2月 4日 (日)

働き方改革

人生、何か楽しみが無いと、働く気にならないと思うのです。
きつい仕事でも休みがあればそれなりに頑張れるはずで、
日本人はまじめで、うまく休みをとる、ということが苦手なのだと思います。
 
戦友会で水野元陸軍大尉に聞いた話を紹介します。
 
昭和20年8月、終戦。
サイゴン(現・ホーチミン)に戻ってきたフランス軍が、ふたたび威勢を張っていた。
フランス軍は連合軍と雖も、とても弱いので、ベトナム解放軍の襲撃を恐れ
サイゴンの中心地に司令部を置き、その外側をグルリと日本軍守備隊が
フランス軍を守る配置となった。とても変な恰好である。
この辺りの経緯は以前、こちらに書いた。 
 
水野大尉の中隊は、フランス軍によって武装解除を受け、
復員を待つ間、ゴムの積み込み作業を強いられた。いわゆる強制労働である。
 
ひっぺがした廃材のゴム資源を、ひたすら船に積んでゆく作業なのだが
日本軍の指揮はあがらず、ダラダラと一向に進まない。
フランス軍指揮官が檄を飛ばすが、全く効き目が無い。
これを見かねた水野大尉がフランス軍指揮官に進言した。
 
「お前ら、日本人の使い方を知らねえんだよ。鞭で叩けばいいってもんじゃない。
俺を指揮官に一任してくれたら、お前らが7日間と見込んでいる納期を
5日で終わらせる自信がある」
 
これをフランス軍指揮官は承諾し、以後、水野大尉の指揮によって
作業が進められることになった。水野大尉は、一日分の作業目標を細かく設定し、
作業は順調に進んだ。すると、作業は僅か3日間で終わってしまった。
水野大尉はこれをフランス軍指揮官に伝えると、こう付け加えた。
 
「ほらみろ。3日間で終わったぞ。
5日間もらったから、残り2日間は休みだ。いいな」

コメント

コメントを投稿